2016年6月29日水曜日

下勢から独立へ

24式太極拳で、難関と感じるものの一つは
蹬脚でうまく脚を上げることと
低い下勢から次の独立への移行をスムースにする
ことがあると思います

85式にも、蹬脚や下勢から独立の動きがあります
蹬脚や下勢への入り方が制定拳とかなり違っており
しかも、やりやすいです
その理由は、制定拳のような余分な動きがない
からのようです
つまり合理的なのです

最初の蹬脚は、左足の分脚の後、体の方向を
上から見て左回りに135度回転しながら
両手を体の前で構えてから、左足を蹴り出します
制定拳のように、何か無駄な手の動きがありません
動作のタイミングも違うような気がします
とてもやりやすいです
もちろんその前の体の方向回転はかなり大変ですが

下勢に入る前は、単鞭の動作です
足は左足前の弓歩で,前方の相手を左手で押しています
相手は,反撃してくるので
その反撃をかわすために
体の方向はそのままで
押していた左手は胸の前に戻しながら、
後足である右足先を開胯して開き
つま先は右斜め後方へ
右足に体重を乗せて、姿勢を低くします
右足の股関節が右足のかかとに乗るような感じです
次に、前足(左足)を開胯して
足先を開き
それに体重を乗せて弓歩を作り
十分体重が前足にさらに乗りながら、独立に移り
膝蹴りで反撃します

24式のように顔や上半身の方向があっちへ向いたり
こっちへ向いたりしません
なのでとてもやりやすいです
24式の動きはこの点でも理解し難しいですね
一応説明を受けたことはありますが
相手が前方にいるのになぜ斜め後ろを向くのか
未だに納得できません

24式の動きの元は
「楊式太極拳」李徳印著の
李玉林の楊式の写真のようです。
彼の写真では,単鞭の後,左手を引くときに
左手は右の方へ移動し
上半身の向きも
左手にひきづられているように見えます
この写真は1931年に撮ったとなっていて
楊 澄甫の本出版よりも前の写真であり
有名な楊 澄甫の写真とは全然違います

85式の動きのほうがとても合理的で
やりやすく感じます
失敗しても、トライすることで
力量がつく感じまします