2016年2月28日日曜日

攬雀尾(らんちゅうえい)について

85式楊式太極拳の講習を受けると
攬雀尾が24式と違いすぎることにびっくりする
同時に、85式楊式太極拳の方が
合理的な動きになっていると感じる

例えば、攬雀尾の最初の掤の時に、
24式では、後ろの手は腰の横にある
85式では、後ろの手は前の手のすぐ後ろにある
前の手には触れない
そのあとの動きもかなり違う

この後ろの手は、外から見ると
何か中途半端な感じだが
85式を練習しているうちに
前の手の掤勁を作るために
大きな役割をしていることが理解出来る
ようになる

前の手に触れてもいないのに
後ろの手の位置がとても大切なのだ
後ろの手を24式のように、
腰の横に持ってくると
掤勁がなくなってしまう
前の手は簡単に崩されてしまう

太極拳で掤勁がないのは
ありえない
このことは、普段の24式の練習では
強調されていない
力をぬけとは言われるが
掤勁については何も触れられない
(僕の教室だけかも)

また、24式での攬雀尾はかなりやりにくいし
不安定な感じがする
85式は、やってみると、とてもスムースで
安定している
武術なので、不安定というのはおかしいだろう

24式は、楊式太極拳から武術的な要素を無くしたもの
とはよく言われる
楊式そのものが武術的ではないのだ
ともよく言われる
しかし、掤勁は85式楊式太極拳には
大切なものだ
楊 澄甫の本にあるように、武術の
勁を作るための85式楊式太極拳なのだ
もちろん武術としても使える
内容も盛り込まれている

調べてみると、「楊式太極拳」李徳印著
に、李玉林が楊式を行っている写真が載っている
1931年に撮ったとなっていて
楊 澄甫の有名な本の出版よりも前の写真である
楊 澄甫の写真とは結構違う
そこの攬雀尾は
24式とそっくりだ
これはびっくり
24式は、このやり方を真面目に
継承したものだろう
李徳印の本に載っている
楊式太極拳は、24式にそっくりだ
とても変だ
その辺の事情は
『伝統楊式太極拳と簡化24式太極拳』
に書かれている通りなのだろう







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