2019年12月14日土曜日

勁を養う

伝統楊式太極拳を毎日続けています
前々から書いているのですが
体の中のいろんな繋がりが
だんだん強くなってきているように
感じています

朝起きて、軽く肩甲骨を回した時に感じる
体全体を包むような膜の感覚
養生功十三勢の鴛鴦戯水の動き
前足に体重を乗せながらウエストを回すときに
感じる斜腹筋のはりと腹腔を取り巻く感覚
などです

養生功十三勢の各動作はこうしたことを
確認するための良い動作です
もっと練習を積んだ方から見ると、
まだまだこれからということかと思いますが
60の半ばを超えた人間としては感慨深いものです

ちょっと太極拳からずれますが
毎日の楊式と共に、週2回くらいスロースクワットを
しています
テレビで紹介されたのを真似して
肩幅の倍の足幅で、
両足のつま先は膝の方向に揃えて開き
ももは水平まで5秒で下げて
5秒であげる
一番高い姿勢では足を伸ばし切らないで
途中にして再度姿勢を低くする
上下動を10回します
ももが痛くなってくるのがスロースクワット
が効いている証拠だそうで、痛みを我慢して
ゆっくりスクワットを続けるのが大切
石井直方教授の本の受売りです
このスクワットは、楊式の動きにもいい効果があるみたいです
スクワットは養生功十三勢と85式の間にやります


2019年10月4日金曜日

伝統楊式85式太極拳を毎日続けて4年

10月で伝統楊式85式太極拳を毎日続けて4年を越えました
毎年同じようなことを書いていますが
少しつづ進歩してきてると感じています
本当に傅清泉の講習会で伝統楊式太極拳に出会えてよかったと
感じています

今もはっきり覚えていますが
11年前に傅清泉の講習会に出て
傅清泉先生が楊式太極拳をやっているのを見て、
楊澄甫の写真とそっくりだとびっくりし
感動しました
座腕や弓歩の姿勢を直してもらったら
無理無く前からの圧力に耐えられるようになり
それまで習っていた制定拳はなんだったんだろうと
強く感じたものでした

残念なことに、日常的に伝統楊式太極拳を繰り返したり
指導してもらえるような環境になかったため、
毎日伝統楊式太極拳を行うようになるまで
7年もかかりました。
最初の数年は、講習会のメモもうまく取れず、
次の年の講習会で前の年のことを思い出すような感じでした

とにかく、繰り返してよかったなという感じです
十三太極養生功をやっている時の体の感じが
だんだんいろんな筋肉の繋がりができてきたように
感じます
体に勁を感じるというような感じです
これからも工夫しながら努力を続けたいと思います

2019年8月21日水曜日

手は用いるが動かさない

傅清泉先生の講習会での言葉に
「手は用いるが動かさない」
というのがあります

こうするためには、どうしたらいいのか
わからなくなりそうですが
講習会では次のような例を話していました

傅清泉先生が小さい頃には正月に
豆腐を作ったそうです
そのために、水にうるかした大豆を
石臼にかけて豆乳を作ります
この石臼を回すのが子供の頃の
傅清泉先生の仕事だったそうです
石臼は重く子供の手の力だけでは回すことができません
体全体を使うことが必要になります
この体全体を使うのが「手を用いる」にあたり
この手だけで回そうとするのが「動かす」に対応する
ようです
つまり伝統楊式太極拳の「足腰手」の動きが大切で
これらの一連の動きの中に、手の動きも
組み込まれていないといけないということのようです
もちろん腰はウエストのことです
そのためには腕と肩の関係も大切な気がします
うまく組み込まれていれば、早く動くことも可能になり、
また、大きな力を出せるようになると思います

あと大切なのは、伝統楊式85式太極拳の練習の中で
その感覚をより深く感じられるように練習することでしょうね


2019年7月20日土曜日

太極拳はゆっくり動いて筋肉を鍛える

筋肉には、速く動くことができる速筋と
持久力がある遅筋があります
これらは筋肉の収縮速度に違いがあります
また、両方の性質を持った速筋もあるそうです

太極拳はゆっくり動くので、遅筋しか
鍛えられないと考えてしまいそうですが
スロトレのところでも書きましたが
スロトレで速筋を鍛えることができますので
太極拳でも速筋を鍛えることができます
スロトレとして効果があるためには
継続して筋肉に力を加えながら、
ゆっくり時間をかけて動作を行う必要があります。

制定拳と違い、特に伝統楊式太極拳は
片方の足に体重を乗せ続けながら
動作を行いますので効果が大きいのです
詳しくは、今までの太極拳の動作の説明を見てください。
傅清泉先生は、「正しく体重を片足に乗せると
太ももが燃えるように痛い」と言います
この燃えるように痛い状態がスロトレに必要な
筋肉にストレスがかかった状態です
「もし、そう感じなかったら正しい動作に
なっていない」とのことでした
よく動作に慣れてくると
力がいらなくなるということが言われますが
力みは取れても筋肉へのストレスはあるのです


伝統楊式太極拳が好きです

2019年6月5日水曜日

太極拳とスロトレ

最近、筋肉トレに関心が集まってます
NHKの筋肉体操がネットで評判です
私も見て面白いと思いました

あるTV番組で筋肉を意識しながら
筋トレ(スロトレ)をすると、その筋肉が
効果的につくという説明を聞きました
太極拳も同じだと前から思っていましたから
やはりそうかと思いました
僕なりの用意不用力についての理解です

傅清泉先生の指導する伝統楊式太極拳では
足腰(ウエスト)手の順で体重を乗せながら
動作を行います
前足だけでなく、ウエストや手の動作でも
ウエスト周りの筋肉や肩甲骨周りの筋肉を
意識して動作を行うことで体に感じる感じが
どんどん変わってきます
大腰筋や腸腰筋も効果的に使われるようです
動きが柔らかくなるのと同時に
筋力もついてきます

次の動作に移る時も、体重がかかった足に
さらに体重をかけながら次の動作に移ります
足の筋肉の痛みを感じながら動きます
まさにスロトレです

そこで太極拳をもっと理解するためにも
最近のトレーニング理論を少し
勉強してみたいと思い、運動生理学やスポーツ科学を
キーワードにしてアマゾンで古本を漁りました

古本の運動生理学の教科書を2冊を買い、ついでに検索に引っかかった、
石井直方東大教授の本
「究極のトレーニング 最新スポーツ生理学と効率的カラダづくり」
も買いました
古本価格66円(石井さん、古本買ってごめんなさい)
あまり期待しないで、読んでみました
とても面白い
10年ほど前の本ですが、最新の研究成果を引用しながら
筋トレに関係する話が書いてあります
石井さんは若い頃にボディービルの全日本チャンピオンに
なられた実践派なのだそうです
その実践派の体験に裏打ちされた研究の成果が
述べられているようです

特に面白かったのは「スロトレ」です
普通の筋トレは最大の筋力の6から8割くらいの力で
10回くらい行なわないと効果がないそうです
しかし、スロトレは3割の力でゆっくりと
しかも長い時間継続して運動を行うことで
同程度の効果があるそうです
これは太極拳に似ているなと思いました

そこでもう少し最近のものはないかと
youtubeの動画を調べてみると
東大駒場での講演ビデオが見つかりました
これもなかなか面白い
本では触れられていない話もありました

石井さんの動画を検索すると
近畿大学の谷本道哉准教授のビデオも引っかかってきました
NHKの筋肉体操を監修している方です
最近テレビにもよく出られています
失礼ながら、これもあまり期待しないで
見てみましたら、とても面白いかったです
なんと谷本さんは石井さんの大学院生だったそうで
博士課程に在学しているときに、石井さんの指導のもとで
「スロトレ」を研究して、共著で論文や本も書いたそうです
しかも、出身大学は阪大工学部で構造力学を学び
それを生かして研究を発展させているようです
そうした工学的な知識からか
谷本さんのお話には、筋肉と深く関係する
関節の話も出てきました

関節には血管が流れていないので
再生は難しく丁寧に使う必要があることを
ご自分の体験を紹介しながら述べていました
ある程度は筋力で関節をカバーできるが極端に酷使しては
いけないそうです
関節をよく使うことによって関節を取り巻く
筋肉が発達し、関節包の中の分泌物が増加して
関節にも良いそうです
普通の筋トレでは関節に負荷をかけすぎないように
気をつけなかればいけませんが
スロトレはこうした関節をいたわって使う点でも
良いそうです
スロトレの姿勢もたいせつです

傅先生の伝統楊式太極拳はゆっくりと動きながら
しかも十分負荷をかけるようにしているので
この点でもうまくバランスをとっているように思います
激しい動きがない理由も関節を
大切にしているからなのでしょう
激しい動きの方は刀や剣で行います
こちらの方では武器を持つことで
発勁した力を武器に逃すことができ
関節への負担を減らしているようです。

谷本さんは阪大工学部、
石井さんは、東大理学部生物学科と、それぞれ
出身学部が研究のバックボーンになっているのが
お話しから伺えて大変面白いです




2019年4月21日日曜日

用意不用力とは?

用意不用力は太極拳十要の一つです
これもよくわからない言葉の一つです
解説はネット上で見つかりますので
読んでみてください
以下は今のところの僕の理解です
理解としては狭いものです

「用意」とは、「何をするのかを明確に意識して行え」と考えると
僕にはよく理解できます
当然、動作が理にかなっている必要があります

例えば、傅清泉先生の「足、腰(ウエスト)、手」です
動作の見た目は同じでも、この内容を考えて動作を行うかどうかで
体に感じる効果は全然違ってきます

同じウエストをまわすにしても
腕や肩の力でウエストをまわすのか
それともウエストそのものを意識して
まわすのかで、体に与える効果は全く違います
ウエストから動くことを意識して行うことで
体の中から動作を行う感覚ができてくる感じがします
ウエストは傅清泉先生が指摘していることですが
太極拳にとって大切な感覚のように思います

「用意」をそう考えると
不用力の方は、むやみに合理的でない動作を行うな
という意味に思えます
楊式太極拳を同じようにやっても
「足、腰(ウエスト)、手」を意識しないで行うと
体に感じるものが全く違いますが、
それは不用力で指摘されたことをやっているのではないでしょうか
制定拳はそんな動きの塊に思えます
幹がなく、枝葉ばかりのような

前にも書きましたが、「足、腰(ウエスト)、手」を意識して
練習を続けると、いろんな動作を速く行ったときに
びっくりするほどスムーズに、
しかも足から腰(ウエスト)を経由して手に力が
集中する感じがよくわかるようになります
無理な力を使わないで、効果的に力を出せる感じです

これができるととても楽しいです


2019年4月19日金曜日

傅清泉先生の言葉は大切

85式楊式太極拳を毎日続けています
朝と夜寝る前に1回づつ
用事がない限りは毎日
おかげで晩酌はできなくなりました
(実は40過ぎてから二日酔いをするようになって
お酒は控えていましたが)
85式を続ける中で、傅清泉先生の言葉は大切だな
改めて感じています

続けるといろいろいいことがあります
以前にも色々書きましたので
繰り返しませんが

今は、だんだん姿勢を低くしています
また、弓歩や虚歩では体重の乗る足のかかとの少し前に
体重が乗るようにしています
体重が前後に移動する時にも、体を送り出す足と
受け取る足の両方の筋肉がよく使われるようにしています

体重が乗ってからウエストを回したのちの
手(技)の動作も大切です
体の中の筋肉が少しできてきたようで、ウエストをまわす動作が
とても体幹に効果があるように感じるようになりました

いずれの動作でも、傅清泉先生が講習会で
各動作を行う時に述べたポイントの言葉を思い出して
その内容を考えて
自分なりに工夫して行っています

その効果か、色々体にいいことがあるようです
また、次の朝起きて2階から階段を
降りる時に筋肉痛を感じます
いい歳なのにです
楊式太極拳は奥深いですね

改めて傅清泉先生の言葉は大切だなと思いました
各動作についてどのように行うのか
体の中にどんな感じを作るのかなどが、
体の中から太極拳の内容を作るための具体的に言葉だなと
改めて感じています
「用意不用力」の「意」に
対応するのが傅清泉先生の言葉のような気がします
これについては後日

2019年3月8日金曜日

12進步搬攔捶から13如封似閉


進步搬攔捶から 如封似閉 です

進步搬攔捶で、左前弓歩で右拳を前に打ち出した姿勢からです
左手は右腕の肘あたりで、手のひらが右向きで指が上むきで立ててあり、
相手からの攻撃を防いでいます
この後の動きです

想定は、相手はこちらの右拳の攻撃をうまくかわして
右腕を捕まえたとするといいと思います

左肘を少し左に動かし、左手を手のひらを下にして右腕の肘の下に
指先から差し込みます
次に、右手は拳を開き外旋して、手のひらを上にします
この時、右肘は少し緩めます
同時に左手は外旋して手のひらを上にします

体重を後ろに移動しながら
左腕を前に移動し、そして右腕とともに外に広げます
これで相手の手を外しています

次に、
両手の肘を折りたたんで
肩の近くまで引き寄せていきます
この時、両腕の脇をよく開き、肘が落ちすぎないようにしましょう
また、両方の肩甲骨がよく移動していることを確認しましょう

そして体重が一番後ろにきたら
ウエストを右に回してから、
両手を同時に内旋させ
両手を座腕にします

そして、前に体重移動しながら
弓歩になり
ウエストを左に回して
両手を前に押し出します
両手ひらの小指側の手首の少し上の硬い骨のところで
相手を押している感じです
以上の動作のタイミングは足腰手です

これらの動きがうまくできると
相手に両手をつかれても
思わぬほど簡単にほどくことが
できます




2019年1月24日木曜日

永年太極拳養生功十三勢と弓歩の前足の重心

伝統楊式85式太極拳を行う前に
永年太極拳養生功十三勢を行います
毎日続けていると,
肩などいろんなところが
よく動くようになるのを感じます
また、体の中のいろんな筋の張りが
少しづつ付いてくるのを感じます

ところで、ちょっと最近気がついたことがあります
これは、今まで指摘されたことがなかったので
どれくらい妥当なのかわかりません
勝手にそう思っているのかもしれません
あるいは多くの人にとっては当然のことなのかもしれません

前置きが長くなりましたが
それは、弓歩になった時の前足の重心の位置です
五番目の動作の鴛鴦戯水の時です
水鳥が水に戯れているというような意味の
名前のようです
今まで、この動作で体重を前に移動して弓歩になるときに
前足の重心はなんとなくツマ先寄りでした
もちろん弓歩では膝がツマ先まで来るようにしています

そこで、体重移動するときによく筋肉が使われるようにと
考えて、くるぶしの下あたりを押すような感じにしてみました
ちょうどものを踏みつけるときに
大きい力で踏みつけるようにです
もちろん弓歩では膝がツマ先まで来るようにと言う
注意は守っています

そうすると、今までになくいろんな筋肉が使われます
特に太ももとか股関節周りとか
その感じでこの動作をすると
後ろ足に体重を移動するときにもくるぶしの下あたりに
しっかり乗るようになりました
そうすると今まで感じたことのないような
筋肉痛になりました
なんか足や股関節周りの筋肉に良いような気がします
でも気をつけないと簡単に強くやりすぎて
筋肉を痛めそうな感じなので気をつけてください

套路の弓歩でもやっています

そうすると、最近お尻の周りにも
張りを感じるようになりました
少しづつ体ができてくるようで
伝統楊式太極拳は楽しいです

2019年1月14日月曜日

轉身擺蓮について

いきなりですが
最後の方の轉身擺蓮についてです

今まで、擺蓮は適当にやっていて、なんとなくできていたのが
最近、ちょっとうまくやろうとして、なかなかうまくいかなかったのです
でも、ちょっとコツがわかったようなので書いておきます

右足前の弓歩で
両手は手のひら下で前方にあり、右肩やや前の状態からです

体重を後ろの左足に移動し、(その時少しかかとを中に入れます
あと、軸足を少し緩めて、少し座るようにすることも、僕のレベルでは大切で必要)
次に右足先を左へ持ち上げながら移動して、
(僕の場合は十分左へ移動するのがうまくいくために大切でした)
そして、右足は右へ、ウエストから上は左へ
回して、右足でけります
途中で右足の甲と両手のひらがぶつかるようにします
そのためには両手は少し前に伸ばすように
足の軌道は少し高くなるようにします
回した後は、右足は膝から折りたたみ、上体はウエストから
左に十分ひねり、左手は手のひら下、右手は外旋して手のひら上です
目は左手を正面から見ること
この左への十分なひねりが、上体の安定につながるようです
あとあまり上下動はしない方が良いようです

書いてしまうと、当たり前ですね
これは本当に自分のためのメモです