2020年12月3日木曜日

伝統楊式太極拳は健康に良い

 とても当たり前のようなタイトルです。

これと対比されるのは、太極拳は実戦的か、です。

実は先日BSドキュメントでこんな問いかけの番組を

見たので書いてみようかと思いました。

中国でのお話です。

こんな問いは、意味があるのでしょうか。

居合をやっている人に実戦的かという

失礼な問いかけをする人はいないでしょう。

「それで本当に人を切れるのですか」と

問う人はいないですよね。

想像ですが「居合は技を磨き、心を磨くものです」

というような答えが返ってくるでしょう。

実戦的でないから意味がないと言う人もいないでしょう。

相撲とプロレスのどっちが強いか勝負しよう

ということも今はないでしょう。

相撲ルールで勝負するか、プロレスルールなのか

ルール次第で結果は変わるでしょうし、

何しろスポーツですから。

つまり、問いかけとして成り立たないのです。

伝統楊式太極拳が健康に良いので十分なのです。

健康に良いためには、伝統的な武術的な動きが

必要になります。

伝統楊式では、武術的なことが体を痛めず、

むしろ体を健やかにするのです。

その内容が伝統楊式は

とても優れているのです。

この点は、楊澄甫の本の前文

彼が太極拳の目的として書いていることであり、

傅清泉のおじいさんの傅鐘文が楊澄甫から

じかに長い年月をかけて具体的に伝えられた

ことなのでしょう。

伝統楊式太極拳は健康に良い

これが結論です。

実戦的かと

問うても意味のない気がします。





2020年11月1日日曜日

コロナと動脈の硬さと太極拳と玉ねぎと塩麹

 関連しそうなものを全てタイトルにしました。

今年の人間ドックで動脈の硬さを測ったら

右が50代後半左が60代前半と

いずれも実年齢(60代後半)よりも下でしたが

僕的にはショックでした。

それは2019年は両方とも50代

2018年は40代だったからです。

あっという間に年をとってしまいました。

こうなったのはコロナ騒ぎで

大学に行かなくなったことが原因の可能性があります。

家から近くの駅まで徒歩20分

大学側の駅から研究室まで徒歩15分

お昼の学食まで往復20分

ということで一日6kmくらい歩いてました。

2年前に退職してから大学に行く日を

週に1日減らしました。

今年春からコロナ騒ぎで全く行かなくなってました。

ということで大学へ行く日数を減らしたことと

動脈の硬さが関連しているのかなと思います。

さらに動脈の硬さは足の指の微妙な痺れとも

関連しているようです。

実はそう考えるようになった理由は

ここ2週間くらい生の玉ねぎを

食べるようになってから

足指の痺れがなくなったからです。

玉ねぎは適当にみじギリして

塩麹で軽く味をつけて

冷蔵庫に入れて数日すると

味が馴染んできます。これを

毎食大さじ2くらい食べています。

そうしたら数日して痺れがなくなったのです。

伝統楊式太極拳すると足先が

今まで以上にポカポカするようになりました。

相乗効果だと思ってます




2020年10月15日木曜日

伝統楊式85式太極拳を毎日続けて5年目

 伝統楊式85式を毎日続けて5年目となりました。

この一年を振り返ると、12月から新しく伝統楊式の練習会を

始めたことがあります。これはとても良い経験になりました。

養生十三功や85式を皆さんと復習することで、

参加者とともに太極拳を高めることができました。

今年2020年はコロナ騒ぎで、毎日の生活リズムが

変わりました。出かけなくてもいい日が日常となりました。

春を迎えて雪が溶けていたので、

特に用事がなく雨じゃない日は、朝に近所の大きな公園に出かけ

十三功と85式をします。野外の太極拳は風を受けてバランスを崩したり

地面の小さな凸凹にバランスを崩されたりと、

ちょっと大変でしたが、でもいろいろ発見もあって、

なかなか刺激的で楽しいものです。

それまでの家の中の練習と比べると新しい経験ができたと思います。


2020年9月17日木曜日

伝統楊式太極拳とスロトレ(その2)

 スロトレの研究で有名な石井直方さんと

谷本道哉さんのyutubeビデオをよく見て勉強しています。

谷本さんの近畿大学生物理工学部公開講座2015

https://www.youtube.com/watch?v=OFJI3Z4f2f8

のビデオで筋肉への負荷が小さい筋トレの

お話がありました。こうした筋トレとしては

スロトレが有名です。それ以外にも加圧式というのがあります。

この二つは知っていましたが

もう一つあるそうです。

それは軽い負荷でもうできないくらい繰り返す

という方法だそうです。これは伝統楊式85式太極拳を

1日に何度も繰り返す練習に対応するような気がします。

少しづつ姿勢を低くして85式太極拳を繰り返すことの

大切さの理由を説明しているようです。


2020年9月8日火曜日

伝統楊式太極拳と気づきの大切さ、マンネリにならないためには

ともすれば、日々の練習はマンネリになりがちなものです。

コロナの影響で練習会が減り、

一人の練習が増えたりすると、なおさらそうなりがちです。

例えば、ウォーミングアップとして良く行なわれている養生功なども

一人だと、なるべく簡単に済ませようとしがちです。

以前の私はそうでした。

でも、今は、養生功の効果を少しづつ体感できたことで、

そうした考えは無くなりました。

例えば、養生功の最初の動作(肩(肩甲骨)を回す)を行うことで

体の中の様々な筋が動く(動かされる)ようになってきています。

そうすると、こうした体の中の感じをもっと良くしたいと思うようになり

そうしたことに目を向けて

自分の内部の変化が楽しみになってきます。

養生功による自分の内部の変化が課題になってきました。

マンネリにならないために大切なのは

このような気づきとか課題を持つことのような気がします。

ともすれば、人間の脳は新しいことは新鮮に感じるために

それに目を向け一生懸命になりますが、すぐになれてしまいます。

そうするとさぼりがちです。

よくある三日坊主です。

またうまくできないときは、なおさらです。

でも、脳はその新しいことの意味や意義も

よく理解することもできます。

理解できれば三日坊主にはなりません。

それが気づきであり課題を持つことだと思います。

そのためにも、内容を理解することに

目を向けるかどうかが大切な気がします。


傅清泉先生から伝統楊式太極拳を教わり

套路を覚えれば終わりという訳ではないこと、

伝統楊式太極拳を繰り返すことで、少しづつ

自分の体が変わっていくことを感じることができました。

このことを具体的に理解できるためにしばらくかかったことは

以前の記事で紹介しました。

それ以前の自分の考えは、傅鐘文が嘆いた「6ヶ月で伝統楊式太極拳をマスターしたいと

言った日本の武道家」とおなじだったわけです。


今年は傅清泉先生の講習会がコロナ騒ぎでありません。

太極拳の動作でうまくいかないところがあると

傅清泉先生の講習会のビデオ(拳友会作成のものです)を

何度も見返しながらどうしたらいいのかを考えます。

面白いことに傅清泉先生は必ずその答えをどこかの講習会で説明しています。

それを探して自分で試してみるのも楽しみになってきました。

2020年7月26日日曜日

精気神と伝統楊式太極拳

今年はコロナ騒ぎで、傅清泉先生を
お招きした講習会が中止となりました。
毎年とても楽しみにしていたのに
大変残念です。
拳友会が講習会参加者に頒布している
講習会ダイジェストDVDを見ながら
傅清泉先生の教えを改めて
学んでいます。

その中に、精気神のお話が
あります。
内容は中国伝統医学と少し異なり、
精とは、いわば動作の順番やフォーム、
気は体の張りを作ること、
そして神とは言わば脳のことで
上で述べたこと、つまり精と気を
意識することとのことでした。
ちょっと簡単にまとめすぎかも知れません。
注意したいのは気とは、抽象的なことではなく
具体的であることです。

ちょっと抽象的と思われるかも
知れませんが、いろんな動作の中で
何をどう意識すれば良いのかについて
特に気の大切さについて改めて
認識させられました。
養生功でもやはりこのことが
大切だと思います。
気を意識すると養生功は
とても良いものになります
単なる準備運動と思ってやるよりも
とても良いものになります


2020年7月10日金曜日

自粛期間中の太極拳

コロナ騒ぎで自粛が4月5月と続きました
3年前に退職してから
週数回の講義のために非常勤講師として
あるいは面倒を見ている大学院生との議論のために
大学へ通う生活でしたが、それはネットでの
講義や議論となり
太極拳の教室も中止となり
自宅に閉じこもることになりました
毎日が休日状態です
毎日なのでメリハリがなくなりました

そこで毎朝近所の大きな公園へ通うことにしました
太極養生功と伝統楊式85式太極拳を行います
公園には自粛期間中はほとんど人はおらず
貸切状態です
公園では以前出張していた時にも
太極拳をやったことがありますが
毎日は初めてです
養生功を30分ほど
そのあと85式を一回から二回
地面は凸凹で風も強い日もあります
独立が難しく
最初は大変でしたが
なれてくると楽しい
考えてみれば元々は
屋外で練習していた太極拳です
これくらいのコンディションに
対応できて当たり前なのかなと
思ってそれを楽しむようになりました

あとは寝る前に
その日の調子を見て
養生功と85式をやります

何かいい練習をしている感じがします




2020年5月18日月曜日

伝統楊式太極拳と成長ホルモン

85式太極拳を午前中に1ー2回行うと
一日中足を中心として体がポカポカします
立ち仕事をしているときも足を中心として
血行が良くなる感じがします
その理由を考えてみました
これは素人考えですので
正確ではありません

最近スロトレがよく知られています
スロトレの効果の一つとして
筋肉に対する負荷が少なくても
比較的長い時間負荷をかけ続けることによって
筋肉から成長ホルモンが出るというものがあります
成長ホルモンは筋肉の成長を促し代謝を高める作用があり
ます
スロトレの良い効果には成長ホルモンに
よる寄与が大きいと思います
成長ホルモンの効果は東大の石井直方さんの本によると
実に5から6時間にも及ぶのだそうです
伝統楊式太極拳とスロトレには共通性があると
思います
伝統楊式太極拳で同じように成長ホルモンが出て、
この効果で、その後も体がポカポカし続け、
太極拳の後のちょっとした運動でも
血行が良くなるのでしょう

2020年4月22日水曜日

コロナウィルスと免疫力と伝統楊式太極拳と養生功

コロナウィルスで外出が自粛され、
教室での練習ができなくなっています
コロナウィルス対策には、
様々な予防と共に、免疫力の向上が大切でしょう
免疫力と腸は、深く関係しており、
伝統楊式太極拳や養生功は腸の動きを
活発にするようです
残念ながら普通、家の中では伝統楊式太極拳を
行うスペースがなかなか無いのでは
ないでしょうか。
そこで伝統楊式太極拳の養生功が役に立ちます。
こちらこちらに、その紹介があります。

養生功の動作で大切な点は、
それぞれの動作で動かす筋肉とそれと繋がったスジを
よく伸ばすことです。それを意識して行うと
いろんなスジがだんだん繋がってくるのがわかります。
単に、準備運動の一種として行うのではなく
なるべくスジを伸ばすように動かしていくと
だんだん動く筋肉が増えてきて
それが互いのスジで繋がっていくような
感じを受けるようになります。
特に体幹と関連するスジの繋がりができてきます。
筋膜が強くなると言うことなのかもしれません
スジのつながりを意識しながら、今日はどこまでできたのかを
探りながら、毎日行うと効果が高いような気がします。
みなさん、ぜひやってみてください。

2020年3月21日土曜日

14十字手から15抱虎帰山

右手前で両手を交差させて
胸の前、少し上に張り出している所からです
体重は右足メインで
左足は爪先を浮かせています
これが十字手の完成形です

次は抱虎帰山
楊式太極拳の動作名で動物が出てくるのは
雀、鶴、虎、猴(猿)、馬、蛇です
抱虎帰山の虎は今対峙している相手でしょう
つまりかなり強い相手でしょうか
その強い相手に技をかけて
右斜め後ろへ投げ飛ばします
以下、具体的な動作です

左足に体重をかけながら
姿勢をすこし低くし
左足のカカトを軸に爪先を右に入れます
ウエストを左に上半身を回して、肩を四十五度くらいにし
左手を手のひら上で右手の下からやや斜め前に持ち上げ
右手は手のひらを内旋させ
肘を軸に右前腕を回転させてほぼ水平にし
つぎに、右足を持ち上げ
左の股関節を軸に骨盤を右に回して
さらに右足の股関節を開き
右足を右斜め後ろ四十五度に伸ばしてカカトから着き
同時に左手は頭の横へ折り畳み
右手は水平に肘から先を前に伸ばします
つぎに、右手を前にしたまま体重を右足にかけます
右足体重になったらウエストを右に回しながら左手を前に
伸ばし、右手は右膝の横に持ってきます
その後の動作は攬雀尾の捋、擠、按
とほぼ同じです
ここまでが抱虎帰山です

体の正面にいた相手は
右斜め後ろへ投げ飛ばされ
それでも抵抗してきたら
捋、擠、按で対応している感じです

按の後は、単鞭に入る動作とほぼ同じですが
途中から少し違って
肘底看捶になります

2020年2月15日土曜日

13如封似閉から14十字手

如封似閉から十字手です
これで85式太極拳の第一段の最後です

如封似閉の最後では
左足前の弓歩になり
両手で前を押す按の状態になっています

そこから、両手の座腕を緩め
右手は少し内旋、左手は少し外旋します
そして、左足のかかとを軸に
つま先と膝、上半身を同時に90度内側に回しながら
両手をひたいの前に持ち上げます
重心は左足にあります
次に肘を少し外に張り出したまま、
肘を軸に両手をおろしてきます
両手が肩くらいになったら肘もおろし始め
両手が肘より少し低くなったら
両手の先を内側に入れながら
右足を寄せてほぼ肩幅になるように
つま先から地面につき
右手前にして胸の前で交差させます
両手は肘より少し高くします
右足に体重を乗せながら両膝を伸ばし
ながら、両手を交差させたまま、
斜め上の前方に伸ばします